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ハナコフォーメン橋本02

インタビューのコツ②

インタビューする側にもいろいろなタイプがいる。僕が昔、少しだけ見学させてもらったアイドルライターの方は、アイドルにすごく優しい口調で話す。「みんなね、●●にゃん(愛称)の次の曲をとっても楽しみにしてるんだけどね」「××のライブのときはどうだったのかな。僕たちには●●にゃんがとってもシアワセそうに見えたんだ〜」などとソフトな語り口で、ファン代表のような姿勢で質問していく。ファンの方に向けた記事なのだから、ファンが喜ぶ意見を聞き出したいわけで、極めて合理的である。「なんかゲスいこと言わないかな」「引くぐらいのド下ネタを言わないかな」といったことばかりをピュアに求めていた自分には、目から鱗だった。

知り合いの音楽ライターさんは、ノートにビッシリ質問を書いてきて、それを淡々と読み上げていくスタイル。「会話」というより「Q&A」を繰り返していく。地の文と本人の発言を織り交ぜたタイプのテキストを書くには効率的だろう。あまりにも淡白に進行していくので驚いたが、これも「貴方の音楽について、これだけの質問がある」という真摯な姿勢であり、相手にも「聞き込んでくれたんだな」という印象を残す。いつも早々に質問がなくなり、時間が余ってしまう自分にはこれも衝撃だった。

一方で、僕より先輩の女性ライターさんはもっと「会話」を突き詰めるやり方。どこで入手したのか、「●●で××した話がありますよね」と具体的なエピソードを振り、「それで何て言ったのぉ!?」とタメ口も混ぜつつ、相手の言葉に「タッ、ハー!!!」と爆笑する。横で聞いていてすごく仲良さそうに見えるのだ。最初の頃は(え、話の内容を最初から知ってて振るの? 知ってるのに振って、知らないように振る舞うの?)と不思議に思っていたが、これもマナーなのだとやがてわかった。テレビやトークイベントなどで、楽屋で話した内容を本番でも同じように言うのと一緒。技の掛け合いをお互い楽しんでいるのだ。

最近はノートパソコンを目の前に置いたり、もしくはiPadを片手に質問するライターさんもいる。「わざわざ紙にメモ」というのも時代遅れになってしまったから、今後こういうスタイルも増えていくだろう。なにせクールに見えるし、「仕事できる男」感もビンビンにある。しかも向こう側からモニターが見えないので、インタビューの途中、飽きたらブログ見たりツイッター見たりできる。良い事尽くめだ。

このようにインタビューの仕方も様々である。僕の場合は、特別なスタイルがあるわけではない。「これこれの記事なので、●●についてどう考えてるか、あと××についてのお話も教えてください」と、いちばん最初にわかりやすいほど内容を限定してしまう。なぜなら、人間はお互いの頭の中が理解できるわけではない、不完全な生き物。インタビュー相手に完璧さを求めてはいけない。相手がいつも、僕に「何を言っているのかわからない」「もっとわかる日本語を喋ってほしい」「こんなに会話のできないインタビュアーは初めてだ」などと困ってしまうのだから、人類ってつくづく未熟なものだと思う。なので、最初に「この話について教えて」と言っておけば、向こうも安心だ。あとは椅子の下で足をブラブラさせたり、マーブルチョコのフタを空けるときの「ポン!」という音を何度も楽しんでいれば、インタビューはいつの間にか終わっている。そして、決して相手の顔を見ないようにダッシュで部屋から出て行けばOKだ。

※画像は、乃木坂46の橋本奈々未さんが描いてくれた僕の似顔絵である。例によって『Hanako FOR MEN』の連載で描いていただいたものだ。完全に「オアシスのメンバー」みたいになっているが、橋本さんには僕がこう見えたのだろう。何かを察したのか、ほぼまったくこちらを見ずに描いてくれたが、それは大きな問題ではない。

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こフイナムはメンバーの更新シーズンは終了しております! シメのため、基本的に僕だけチョロチョロと書いていきます。サッカーのアディショナル・タイムみたいな感じでっす! http://www.shibuyachokkaku.com

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