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『ロゼット本』制作日記007 タニミズ

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ロゼット本の制作、遅々として進んております……。 タカザワくんのスルーパスを受けて、若干の仕様変更をシュート。

セキさんから受け取ったてんこ盛りの写真をセレクトしつつ、台割をサムネイルに。いくら写真がステキだからといっても、無尽蔵にページは増やせないんじゃっ!

最初のプランではB5サイズ(週刊少年ジャンプと同じね)でと考えてたけど、デザイナーの小野さんの提案もあり、A5にサイズダウン(渋谷直角編集長の『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』と同じサイズだよ)。小野さんには、どんな用紙にしましょうかね??とパスを出し、経費はおいくらでとソロバンをはじきつつ……

他の物作りと同じように、本にもコスト計算があるわけで、この本は何冊くらい買ってもらえそうかな? から始まって、どんな装丁にしましょうか?ってところから紙代や印刷コストが決まります。やりたい放題に設計してると、お値段がね……

ドンっ! 決定! 『ロゼット本』(仮)はA5判128ページ!!
定価は……もうしばらくお待ちを。

セキさんが書いてるように、これまでWHYTROPHYのふたりと3人でヨーロッパやアジアの僻地へロゼットをめぐる旅をしてきました。近くまたこの本のために旅に出ます。ターゲットはアメリカ! 北米大陸初上陸! その前に他のページの原稿はいただくからね!!  素敵なロゼットにたくさん出会えますように。

こちらでお知らせしてから、WHYTROPHYメイドのロゼットが好きな方から、「本が出るのを楽しみにしてます」とお声かけいただきましたよ。ありがとうございます。作ることだけを目的にしたロゼットの本は何冊か出てるけど、この本にはふたりだからこそできることがいっぱいつまってます。楽しみにしていただいてる方の期待を気持ちよく裏切っちゃうんじゃないかなぁ。

もし、この記事を読んでいただいてる方のなかに、ロゼットを愛用してる方がいらっしゃったら、ロゼットの魅力、本に期待していることなど、どんなことでもかまわないので教えてくださいませ。

このサイトの右上、CONTACTをクリックして、メールをお送りください。いただいた方のなかから抽選で3名様に、発売時にこの本とロゼットをセットにしてプレゼントします!! (まだタカザワくんの了解とってないけど、いいよね?)  たくさんのメールおまちしております。

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『ロゼット本』制作日記006

これが高澤くんがしげしげと見ていた19世紀のロゼット。写真は博物館のHPより。

これが高澤くんがしげしげと見ていた19世紀のロゼット。写真は博物館のHPより。

 

2013年、ロゼット取材2度目の渡英でのこと。

 

本場英国ではあちこちに小ネタはあるので、滞在中出来るだけ取材したい高澤くん、タイムスケジュールはパツパツで、日本で言えば東京から仙台へ日帰りで行き、翌日にはまた名古屋へこれまた日帰りで行くような強行スケジュール。同行していた友人の息子はあまりの猛スピードのデスドライブに吐くほど。高澤くんはロゼットの事となると鬼軍曹と化すのである。(名誉の為に言うと運転していたのは高澤じゃなくてドライバーだけど)

 

地方での取材を終えてロンドンに戻り、なるべく古いアーカイヴ見せてもらえないか博物館に申請したところ、18世紀のロゼットを見せてもらえる事になった。博物館の所有する倉庫に保存されていて撮影はNG。もちろんお触りも禁止。ロゼットに並々ならぬ情熱をそそぐ男、高澤敬介はそれでもいいのだ。撮れないならば焼き付けてやろうじゃないの、網膜に!

 

誓約書みたいな物にサインさせられ、無機質な会議室のような部屋で待たされると、緑色の手袋をした学芸員の女性が別室から大切そうに運んできた。背後でその女性の監視下の物々しい空気の中、高澤くんは「へー、○○プリーツなんだぁ…」とか大きな虫眼鏡片手に何やら呟いている。裏も見たいとお願いすれば、ささっと飛んで来てひっくり返してもらう。とにかくDon’t Touchの貴重な代物なのだ。

 

正直に言うと私はすることがなくて退屈していたのと、緊迫した空気の時ほど不謹慎なことを考えるタイプなので、早くパブ行ってギネス飲みたいにゃ〜、なんてことを考えながら、あくびを堪えて小鼻を膨らましていた。しかし高澤くんも学芸員の女性もいたって真顔である。存分に見てもらうまでひたすら待った。これは私の勝手な予想だけれど、今までの彼女の勤務期間の中でこのロゼットのみを見に来た者なんていないのではないかしらん?

今日変わった日本人が来たのよ〜と夕食時には話題になったかもしれない。

 

高澤くんが納得いくまで見たところで彼女にお礼を言って別れの挨拶をすると、

鉄仮面のようだった彼女が初めて微笑んだ。私は氷のような彼女の心を高澤くんの熱いロゼット愛で溶かした瞬間を見たように思った。遥か遠いジャパンから熱心にロゼットを愛でる青年に心を打たれたのだと…。ええもん見たわー。

 

倉庫を出て、本日の業務終了!!パブパブー!!と前のめりに歩く私の背後から高澤くんが開口一番。「見ました?あの方」

 

うんうん、高澤くんも気付いた?あの人の心を解した瞬間!

 

 「すんごい目頭切開でしたね!!」

 

知らんがな!!ロゼット真剣に見てたんじゃなかったんかーーーい!!!!!

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真剣に件のロゼットを見る高澤くん。…へ、へ、変態…。

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写真を撮るお仕事をしてます。

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『ロゼット本』制作日記005 タカザワ

ロゼットを尋ねて三千里。

書籍に使う写真をセレクトしながら、構成をあれこれ考えてます。

カメラマンの関めぐみさんはRZ67というカメラで撮るので、フィルムを現像してからベタ(コンタクトシート)にすることで初めて見ることができるんです。

cohouyhnhnm04 ↑ 古代遺跡の前でトラックの屋根に登ってロゼットを撮ってる関さん

同じ風景を見ているはずだけど、ネガから印画紙にプリントしてもらうと見えなかったものが見えてくる。土着的なロゼットは極所的にしか残っていなので、使われている現場を撮ろうとすると関さんしか入れないところもあるから、写真で初めて見るものも多い。

だから見れば見るほど凄いものが出てくる。そしてロゼットが残っている理由を伝えるには、その場に至るまでの風景も必要。

セレクトはどんどん増えていく…

谷水さん、ページが足りません!

 

 

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ライター。WHYTROPHYの考える担当。一緒のミズホは作る担当。

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『ロゼット本』制作日記 004 セキ

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 英国王室御用達、天下のHarrodsの食肉売り場。ロイヤルバージョン?の巨大銅製ロゼット。

 

当たり前に日常にあるけど、そういやあれの名前なんていうの?

という物はないだろうか?

例えば、ほら、トイレが詰まった時にボコってやる、あの棒にゴムの吸盤みたいなのが付いたアレとか。

 

現在の英国におけるロゼットってそんな感じだ。(←大嘘)

 

…はい、盛りました…大袈裟に言ったうえに例えが悪い…すみません…。

 

正確に言うと、ロンドンに15年も住んでいる日本人は、存在は知っているけれど、固有名詞までは知らなかった。要するに15年暮らしていて話題にあがったことがなかったのだろう。イギリス人は、うん、ロゼットでしょう?と答えるけれど、では街角にある風景を撮影したいのだけど、どこかに並んでいるところ知らない??と聞くと、はて…どこで見たかな?となるのである。昔はサッカーの競技場のそばで人気選手のロゼットを買えたりしたらしいけれど、今はどこでも見かけるといった物ではないらしいのだ。

 

平たくいうと、40年前に比べたら廃れたのでしょう。理由の一つに作りがとても雑!というのもあるんじゃないかなー?

チープで、付けていても全然クールじゃない。

 

必ず見かける場所というのはカウンティショーなるもので、郊外の広い敷地で行われる、主に農畜産物のお祭りのようなイベントや馬術競技など。

 

その様子を取材したものと、その旅にインスパイアされて作った作品を2010年のKu:nelに掲載された後、商品化されたWHYTROPHYのロゼットが東京のオサレショップの店頭に並んだ。本場のイギリスでは見た事もない質の良いりぼんを使った美しい縫製のロゼット。その後最近では「ロゼット」という固有名詞もそこそこ浸透しているようだし、高澤くんが子供達のワークショップ用に考えた「りぼんのくんしょう」って名前も変な一人歩き……こんな現象もとても日本っぽい。まるでフィレンツェのリストランテで食べるようなポルチーニのパスタを作っちゃうのも日本人。ナポリタンって不思議な食べ物を考えちゃうのも日本人。正しくロゼットを理解し伝えようと真面目なニッポン人、高澤くんは悩み、そこへロゼットがあるのなら、世界どこでも飛んでいくのだ。頑張れ、ロゼット界のジョン・萬次郎。

 

ロゼットの妖精がいるのなら、病に伏して朦朧としている高澤くんの枕元で涙を浮かべてこう囁くだろう。「タカザワクン、、ワタシタチ ニ マタ ヒカリヲ アテテクレテ、アリガトウ…タカザワクン ノ コト、ワスレナイ!!」

そして輝くロゼットを高澤くんの胸に……って、いないけどね、そんな妖精……。

 

はい、そんなロゼット探して三千里、な本?になりそうです。

阿呆な妄想はないので安心してください。

 

 

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写真を撮るお仕事をしてます。

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ロゼット本 制作日記 003 セキ

写真

WHYTROPHY初期にもらったロゼット。ロゼットが馬術競技と深い縁がある事からこの頃に白クマのロゼットをおねだりしたら「馬でないと…」と断られた。真面目!どんだけ!!

 

年々行ったことのない国へ行く機会が増えてしみじみ思うこと。

日本人って変わっている。もちろん自分を含めて、そうでない人もいるけれど基本的にちゃんとしているし、真面目で勤勉、そしてオタク。

よその国の何かを取り入れようとしたら、なるべく忠実に再現する。

 

別に名店でもない店でパスタ食べたりしても、最近普通にアルデンテでしょう?イタリア以外でそんな国ないから!よその国なんて歯茎で噛めるよ!

「ポイントカードお持ちですか?」「いえ、持ってないです」「失礼致しました」

謝んなくていいから!!なんて丁寧なの!感激しちゃうよ、もう!!

 

WHYTROPHYの高澤くんはそんな意味でとても日本人っぽい。

 

「瑞穂(奥様)に作らせてみたんです」と最初のロゼットをもらった後、喜んで自慢げに鞄に付けてみたら、色んなジャンルの女子達が(雑誌で例えればSTORY系からKu:nelまで)かぁわいい!!と食いついてくるので、これ以上にないほどのドヤ顔で高澤くんに囁いた。

「ひひひ、高澤くん、これは売れまっせ。」

 

そんなふうに焚き付けた立場としては、高澤くんがロゼット専用のミシンを買いにイギリスに行くついでに取材と調査に付いて来て欲しいと言われたら、断りづらい…「作るからには歴史や背景を知っておきたいんですよ」だって。ほら、まっじめー!!そうして最初のロゼット旅行へ英国に飛んだのが2009年。

 

今のところ、イングランド・スコットランド、チェコ、フランス、そしてまたイングランド、インドへ行ってロゼットを探しちゃ撮影しとります。

本が出版されるまでもうひとネタ。何処へ行くかはもう少し内緒にしときますかね。

 

ここではストイックな高澤くんとの今までのずっこけ話でもしようかね?なんて思うております。ひとつよろしく。

 

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写真を撮るお仕事をしてます。

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『ロゼット本』制作日記002 タカザワ

はじめまして!

ライターの端くれ、高澤敬介と申します。

この度、書籍を出版することになりまして、その編集日記をこフイナムで綴っていきます!

 

タイトルは『ロゼット(仮)』。

初回は出版することになったいきさつを。

 

本業とは別に「自分から贈る」というコンセプトでWHYTROPHY(ワイトロフィー)というモノトーンのトロフィーを作り続けてるんです。

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で、このトロフィーに付けるリボンをずっと探してたけど、街の徽章店にはいわゆるバラ飾りしかなくて、僕のトロフィーにはちょっと似合わない。

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それで海外のトロフィーショップのサイトを見てたら、必ずプリーツ状のリボン飾りをたくさん売っていて、これだー!と思ったのです。

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その後いろいろ調べてたらこれが「ロゼット」と呼ばるものだということが分かったのだけど、ググっても国内では「ロゼット 洗顔パスタ」しかヒットしない。イギリスのメーカーやアメリカの工場にも連絡したけど、小商い相手では取り合ってくれなかったし、とても面倒くさそうだった。

 

じゃ、作るか。

 

手に入らないのなら作るしかない。押し入れにあった職業ミシンを引っぱり出して、見よう見まねで作り始めたのが7年前。嫁の瑞穂にいくつか作ってもらったら、なんかそれっぽいものができたのです。

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それ以来、ロゼット修行を続けてたらトロフィーよりも人気になってきたので、展示会で発表したり、海外でのリサーチを雑誌に寄稿してきたけど、「はたしてこれはロゼットなのか?」という疑問が尽きない。勝手に作ってるだけだから、なんか腑に落ちないですよね。

そんな不安を拭うために、あちこち海外を飛び回って集めてきた土着的なロゼットと、各地で取材した情報がなんとなーくつながってきたので、本にまとめてみようと思った次第でございます。

このコラムは、編集者の谷水輝久さんと、WHYTROPHYの活動を記録してくれているカメラマンの関めぐみさんの三人で進めていきます!

 

最新情報は僕の準備不足が原因で年内の発売予定が延期!

来春の発売まで「ロゼット本 コラム」にお付き合いください〜!

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ライター。WHYTROPHYの考える担当。一緒のミズホは作る担当。

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『ロゼット本』制作日記001 タニミズ

はじめまして、タニミズと申します。
出版社で編集の仕事をしております。

受け取ったメールが見当たらないので少しぼんやりしてるけど、2008年の冬だと思うなぁ、たしか。「ファッション的にはロゼットってどうですか?」って訊かれたのは。

質問の主は旧知の友だちで、フリーのエディターとして活躍していたタカザワくん。当時、すでにWHYTROPHYレーベルで、トロフィを作っていて、徽章についていろいろ探ってる様子だった。

何度かそんなやりとりをしたあと、しばらくたった頃に「どうぞ」っていただいたのが、写真のロゼット。大好物のゾウのモチーフ。WHYTROPHYメイドのなかでも、かなり初期のロゼットのはず。

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翌年の夏には、当時編集していた雑誌の担当ページでスタイリングに使わせてもらった。いくつかまとまった数のロゼットのサンプルを借りて、スタイリストさんに渡したら、小さいのを重ねて付けてくれた。大きいのが素敵だなぁと思ってたことろに、小×2だったのが新鮮に感じたことを覚えてる。

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それから、デザインや縫製はもちろん、どんどんクオリティが高くなっていくのを、友だちとして生あたたかく見守ってきた。何より、「ロゼットとは?」というドまん中の部分に飛び込んで、真剣にモノ作りをする姿勢がたくさんの素敵なロゼットを生み出してきたんだと思う。ただ、ステキとか、かわいいとか、そういうことじゃなくて。

そんな『ロゼット』の本を作りますよ。WHYTROPHYのタカザワくんと、フォトグラファーのセキさんといっしょに。前途多難、まだまだこれから長い道のりになりそうですが、本ができるまでしばらくお付き合いくださいませ。

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